【アメリカ】 ビザ取得の現状 Part2

以前、「【アメリカ】ビザ取得の現状」というタイトルで記事を掲載した際に内容が長くなり、途中で切ってしましたので、今日はその続きを書きたいと思います。


皆さんの中にも「何でもいいからアメリカで生活したい!」という人がいると思います。そりゃあ、しっかりとした仕事と収入があれが理想的ですが、一外国人が海外でその土地の人と同じ以上の生活水準を得るには一流と言われる大学でMBAを取得し、強力なコネクションを手に入れるか、余程の強運がなければ難しいでしょう。


それでも「お金じゃない!とにかくアメリカで生活することに意味がある!」という人もいるでしょう。私はそれだけでも十分な動機だと思います。第三者からの判断は別として直観的に個人が自分の居場所と感じるところに理由はないですからね。がむしゃらに生活する中で開けてくることもあると思います。そういう方も含め、アメリカ滞在の裏事情をビザの話しも踏まえながら私の知る限りでお話しします。


1. ビザは不要!
以前、観光の場合、最大で90日間の滞在が可能と言いましたが、この仕組みを利用してアメリカに長期滞在する人(日本人では稀ですが・・・)もいます。それは90日を経過する前にカナダかメキシコへ行くということです。そして、そこで2週間以上滞在することでアメリカ国内の滞在期間はリセットされます。それからまたアメリカへ戻る。これを繰り返すことで実質的な長期滞在になるわけです。ただし、テロ以降、出入国にはシビアになっているので、トラブルが発生する可能性もあります。特にメキシコからの入国は審査が厳しく、日本のパスポートを持っていても怪しまれます。そういった点、カナダは比較的柔和だとおもいますが、生活費はメキシコより高いことは否めません。この滞在手段でのポイントは何といってもお金。ビザがないため、まともな仕事には就けないので、厳しい現状になります。


2. 学生ビザを利用
学生ビザは現地の学校がサポートして初めて取得できるものです。しかし、勉強の傍らアルバイトをしている学生は結構います。中にはかなりチップから収入を得ている人もいます。もちろん、本当は勉強主体なのでアルバイトは禁止ですよ。ただ、日本と同じように学校よりもアルバイトが中心になっている人がいることも事実。語学学校によっては授業料さえ支払ってもらえればビザをサポートするというところもあるんです。安い学校だと$300/月くらいのところもあります。ただし、学生ビザは最大で5年。この間に就職先を見つけないと先はないですね。理想としては学生ビザで入ったわけですから勉強してしっかりとした就職先を見つけることをお勧めします。


3. 労働ビザの取得
この対象者は一般的にアメリカ国内の教育機関を卒業した人でしょう。もしくは外資系で現地採用になったり、日系企業の現地支社に派遣されるなど、ある程度、基盤を持った人でないと難しいです。稀に手に職系の方が取得しますが、日本生まれの日本育ちで大学も日本という人はかなり厳しい。企業が個人のビザをサポートするという前提がある上で、申請書類を提出し、移民局で審査に通る必要があります。実際に企業サポートは受けたけど、審査で落とされたという人も珍しくありません。また、申請には弁護士を付ける必要があり、初期費用だけでも50万円くらいかかります。これを自費負担というのは大変ですよね。


4. 永住権(グリーンカード)の取得
これには幾つかのパターンがありますが、一般的なのは労働ビザ満了後、企業のサポートの下、取得する場合やアメリカ人や永住権を持つ人と結婚する場合が多いでしょう。稀にGreen Crad Lottery(宝くじみたいなもの)が当たってしまう人もいますが、ほぼ奇跡。それとこれは人から聞いた話しで定かではないのですが、両親が日本国籍であっても子供をアメリカで出産した場合、その子供には20歳まで日本とアメリカの両国籍が与えられ、20歳の時点でどちらかを選択することができるそうです。その際にアメリカを選択し、両親を呼び寄せ、申請すると両親ともに永住(グリーンカードを取得)することができるようです。10年程前には知り合いの韓国人が親戚からの呼び寄せで永住権を取得していましたが、現在では不明です。


このようにアメリカ滞在のための手段には色々あるんですが、一番大事なことは覚悟を決めることですね。日本ではない土地で生活するわけですから「いざとなれば日本に帰ればいい・・・」程度の気持ちではうまくいきません。極論ですが、知り合いの中国人は当たり前のように不法滞在をしていて、「強制送還されるよ!」と言ったところ、中国人コミュニティの協力があるから絶対にばれない!中国に帰る気はないし、ここで骨を埋めるから自分は成功する!と言っていました。それは自分の国籍やパスポートを捨てるということで、良識はないかもしれませんが、そこまでの覚悟を持って目的のために行動できる日本人がどれだけいるか・・・という気持ちを持ちました。


まあ、法律に触れるような内容もありますが、これが実情ということで。